2014年11月23日
「何もしない=マイナス」の時代…。「リスクを取らないリスク」という考え方
Risk(リスク)。
職業柄、日常業務の会話の中で頻繁に出る言葉。
リスクヘッジ、リスクアタッチ、リスクコントロール、リスクファイナンシング、リスクマネジメント…。
主に損害保険での「危険・恐れ」(リスク)を表す言葉として使用していますが、経済学上では「不確実性」という意味でも使われていたりします。
お客さまの「リスク」を扱う仕事をしている者としては、「自分自身のキャリアや人生についても、十分なリスクマネジメントを行なうべきである」という持論もあるため、学習や経験により知識や考え方を身に付けることも意識しています。
その学習の一環として書店で本を探している際に、帯の強烈なメッセージが目に止まった本。
著者は、東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)ニューヨーク支店勤務を経て独立し、ニューヨークでヘッジファンドを立ち上げたファンドマネジャーという経歴の持ち主です。
この本では、著者が予測する「将来日本で起こるリスク」について具体的な事例も含め分かりやすく(読みやすく)書かれています。
職業柄、日常業務の会話の中で頻繁に出る言葉。
リスクヘッジ、リスクアタッチ、リスクコントロール、リスクファイナンシング、リスクマネジメント…。
主に損害保険での「危険・恐れ」(リスク)を表す言葉として使用していますが、経済学上では「不確実性」という意味でも使われていたりします。
お客さまの「リスク」を扱う仕事をしている者としては、「自分自身のキャリアや人生についても、十分なリスクマネジメントを行なうべきである」という持論もあるため、学習や経験により知識や考え方を身に付けることも意識しています。
その学習の一環として書店で本を探している際に、帯の強烈なメッセージが目に止まった本。
『リスクを取らないリスク』(著者:堀古英司)
収入、キャリア、年金、資産・・・。
何もしない=マイナスの時代。
著者は、東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)ニューヨーク支店勤務を経て独立し、ニューヨークでヘッジファンドを立ち上げたファンドマネジャーという経歴の持ち主です。
この本では、著者が予測する「将来日本で起こるリスク」について具体的な事例も含め分かりやすく(読みやすく)書かれています。
本の中では、“リスク”を「損失を被る、または不利な状況に陥る可能性」と定義されています。
■あなたにとって考えられる将来のリスクは何か
自分自身のリスクについて把握していない状態で、リスクを取ることに対するアドバイスを求めてくる人が多いそうです。
その際には、「その時点でその方にとって考えられる将来のリスクは何か」ということを確認するとのこと。
リスクは人それぞれです。
老後の生活が不安なのか、教育資金の準備なのか、はたまた勤め先の将来性なのか。
よく考えればある程度リスクを予想できるはずなのに、それに対して何も対策を打っていないことは、まさに「リスクを取らないリスク」であると著者は言います。
■リスクを取る人がいることで、経済は成長する
日本人は、「頑張った人にご褒美が与えられるべきである」ことはよく理解していますが、「リスクを取った人にもご褒美を与えるべきである」という事実についてはあまり理解していないそうです。
リスクを取ることは損失を被る可能性がある訳であり、それでも誰かがリスクを取ることによってお金は循環し、経済が成長することで、人々の暮らしが豊かになります。
例えば、株式会社における株主は、利益が出ていてもいなくても、支払いを受ける順番はいつも最後という、最もリスクの高い立場に置かれています。
逆に言えば、株主がこれだけのリスクを担っているから、経営状態が少々厳しくなっても株主が株価の値下がりという形でクッションの役割を果たしてくれるので、会社は雇用や仕入れ、銀行からの借入れに支障をきたすことなく、営業が続けられるのです。
そう考えてみると、「リスクを取った人へのご褒美」も理解できるのではないでしょうか。
■リスクに関する3つのルール
リスクには3つのルールがあり、最低限このルールを知ることで不利な状況に陥る可能性を防ぐことができるそうです。
<リスクに関する3つのルール>
①「人間がリスク回避本能を持っている」
→人間は本来、リスクを回避したいという性質を持っている。
②「ハイリスク・ハイリターン、ノーリスク・ノーリターン」
→人間にリスクを取らせようとすれば、それなりのリターンを用意しないといけない。
③「リスクとリターンのバランスは、需要と共有によって変わる」
→それぞれの人の置かれた環境やタイミング等によって、どちらを選ぶかは変わる。
キャリアという視点で考えると、日本は労働市場が非流動的なために、多くの人がその特技や能力を活かせていないか、それに見合ったリターンが用意されていないと著者は言います。
労働市場が非流動的というのは一見、従業員にとっては雇用の安定が確保されて安心なシステムです。
しかし、上記ルール②「ハイリスク・ハイリターン、ノーリスク・ノーリターン」で考えてみると、安定を確保するために保険を掛けている(保険料を支払っている)状態であり、本来得られるべきよりも低いリターン、すなわち賃金で雇用されているとも言えます。
保険料を払い続けても安定を確保するか、それともその保険料が思った以上に高額で、それならばリスクを取るほうが賢明と判断するか。
キャリアを考える上でも、リスクに関するルールは参考になります。
何か実行しようとしているときに、実行に伴うリスクだけが一人歩きしてしまうと、人はどうしても実行することをやめようという方向に傾いてしまいます。
しかし一方では、実行しないことに伴うリスクも存在する訳で、それが「リスクを取らないリスク」となります。
この著者のメッセージにもあるとおり、「リスクに目を背けずに向き合い、そして取りにいく」ということは、人生の主導権を握るためにも、避けては通れないことなのでしょう。
アメブロ版はこちらから ⇒ ライフキャリアアップLab.
■あなたにとって考えられる将来のリスクは何か
自分自身のリスクについて把握していない状態で、リスクを取ることに対するアドバイスを求めてくる人が多いそうです。
その際には、「その時点でその方にとって考えられる将来のリスクは何か」ということを確認するとのこと。
リスクは人それぞれです。
老後の生活が不安なのか、教育資金の準備なのか、はたまた勤め先の将来性なのか。
よく考えればある程度リスクを予想できるはずなのに、それに対して何も対策を打っていないことは、まさに「リスクを取らないリスク」であると著者は言います。
■リスクを取る人がいることで、経済は成長する
日本人は、「頑張った人にご褒美が与えられるべきである」ことはよく理解していますが、「リスクを取った人にもご褒美を与えるべきである」という事実についてはあまり理解していないそうです。
リスクを取ることは損失を被る可能性がある訳であり、それでも誰かがリスクを取ることによってお金は循環し、経済が成長することで、人々の暮らしが豊かになります。
例えば、株式会社における株主は、利益が出ていてもいなくても、支払いを受ける順番はいつも最後という、最もリスクの高い立場に置かれています。
逆に言えば、株主がこれだけのリスクを担っているから、経営状態が少々厳しくなっても株主が株価の値下がりという形でクッションの役割を果たしてくれるので、会社は雇用や仕入れ、銀行からの借入れに支障をきたすことなく、営業が続けられるのです。
そう考えてみると、「リスクを取った人へのご褒美」も理解できるのではないでしょうか。
■リスクに関する3つのルール
リスクには3つのルールがあり、最低限このルールを知ることで不利な状況に陥る可能性を防ぐことができるそうです。
<リスクに関する3つのルール>
①「人間がリスク回避本能を持っている」
→人間は本来、リスクを回避したいという性質を持っている。
②「ハイリスク・ハイリターン、ノーリスク・ノーリターン」
→人間にリスクを取らせようとすれば、それなりのリターンを用意しないといけない。
③「リスクとリターンのバランスは、需要と共有によって変わる」
→それぞれの人の置かれた環境やタイミング等によって、どちらを選ぶかは変わる。
キャリアという視点で考えると、日本は労働市場が非流動的なために、多くの人がその特技や能力を活かせていないか、それに見合ったリターンが用意されていないと著者は言います。
労働市場が非流動的というのは一見、従業員にとっては雇用の安定が確保されて安心なシステムです。
しかし、上記ルール②「ハイリスク・ハイリターン、ノーリスク・ノーリターン」で考えてみると、安定を確保するために保険を掛けている(保険料を支払っている)状態であり、本来得られるべきよりも低いリターン、すなわち賃金で雇用されているとも言えます。
保険料を払い続けても安定を確保するか、それともその保険料が思った以上に高額で、それならばリスクを取るほうが賢明と判断するか。
キャリアを考える上でも、リスクに関するルールは参考になります。
何か実行しようとしているときに、実行に伴うリスクだけが一人歩きしてしまうと、人はどうしても実行することをやめようという方向に傾いてしまいます。
しかし一方では、実行しないことに伴うリスクも存在する訳で、それが「リスクを取らないリスク」となります。
この本を読んだ方の中から
明日の日本を背負うリスクテイカーが
数多く排出されていくことを願う。
この著者のメッセージにもあるとおり、「リスクに目を背けずに向き合い、そして取りにいく」ということは、人生の主導権を握るためにも、避けては通れないことなのでしょう。
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Posted by lifecareerup at 23:42│Comments(0)
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